医療関係者が使う“プライベートのマスク”を調査
プライベートではドラッグストアなどで購入できる不織布マスクが6割超
株式会社木曽檜三百年は2020年12月、東京・埼玉・千葉・神奈川に在住する医療関係者(医師・看護師・准看護師・薬剤師・保健師・救急救命士)109人を対象に、「マスクを選ぶ基準」に関するアンケート調査を実施しました。
まず、勤務時とプライベートで着けているマスクについて尋ねたところ、以下の結果になりました(いずれも複数選択可)。
【医療関係者109人が勤務時に着けているマスク】
1位 「サージカルマスク」(52.3%)
2位 「不織布マスク(プリーツ型)」(50.5%)
3位 「不織布マスク(立体型)」(13.8%)
サージカルマスクは主に医療用としてコロナ禍以前から医療現場で使用されており、素材は不織布ですが家庭用の不織布マスクよりもフィルターの目が細かいなどの特徴があります。効果も高いことから、やはり利用率は高いようです。
【医療関係者109人が勤務以外/プライベートで着けているマスク】
1位 「不織布マスク(プリーツ型)」(66.1%)
2位 「布マスク」(22.0%)
3位 「サージカルマスク」(21.1%)
一方で、勤務以外とプライベートでは、ドラッグストアやスーパーなどでも購入できる不織布マスク(プリーツ型)が多い結果となりました。
「顔へのフィット感」もマスク選びの重要ポイント
ではここで、マスクの効果についておさらいしておきましょう。
国立大学法人豊橋技術科学大学が昨年10月に発表したプレスリリースによると、「マスク着用は総合的予防対策の一貫であり、それ自体でコロナを防ぎ得るものはありませんが、着用しない場合に比べ、飛沫の量は30%になります」とのこと。
ウイルスを含んだ飛沫の「吐き出し」と「吸い込み」について、量を軽減する役割があるとされています。
また、スーパーコンピューター「富岳」でマスク別の効果をシミュレーションした結果は、以下となったそうです。
【マスクやフェイスシールドの効果(吐き出し飛沫量/吸い込み飛沫量)】
なし
100%/100% 不織布マスク
20%/30% 布マスク
18~34%/55~65% ウレタンマスク
50%/60~70% フェイスシールド
80%/小さい飛沫に対しては効果なし マウスシールド
90%/小さい飛沫に対しては効果なし
以上を踏まえた上で、アンケート結果に戻りましょう。
勤務以外とプライベートで着けるマスクを選ぶ際、最も重要視するポイントに関する設問(複数選択可)では、1位が「花粉、ホコリ、細菌などの除去性能(56.9%)」となりました。
やはり機能性を重視する傾向が強いようです。
2位の「顔へのフィット感(47.7%)」も、マスクを正しく着用するために重要なポイントです。小さすぎたり、大きすぎて隙間ができたりしてしまうと効果が減るといわれています。
3位には「肌に優しい素材(39.4%)」が続いており、長時間着けるものだからこそのこだわりが見て取れるでしょう。
「勤務以外/プライベートでも、医療用と同効果のマスクが欲しいと思いますか?」との設問では、「非常に思う(36.7%)」「少し思う(40.4%)」を合わせて「思う」が77.1%を占めました。新型コロナ感染者の中には感染経路が不明な人が増えていることからも、普段から感染予防に高い効果を持つマスクをしたいという医療関係者が多いようです。