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「毛染めによる皮膚障害」 消費者安全法第33条の規定に基づく意見を引用

消安委第69号 平成27年10月23日 消費者庁長官 殿 厚生労働大臣 殿
※「毛染めによる皮膚障害」 消費者安全法第33条の規定に基づく意見を引用

消費者安全調査委員会委員長

消費者安全法第33条の規定に基づく意見

消費者安全調査委員会は、毛染めによる皮膚障害について行った、消費者安全 法(平成21年法律第50号)第23条第1項の規定に基づく調査の結果を踏まえ、同 法第33条の規定に基づき、消費者安全の確保の見地から、下記のとおり意見を述 べる。 なお、この意見を受けて講じた措置について、その内容を報告いただくようよ ろしくお取り計らい願いたい。

ヘアカラーリング剤の中で、酸化染毛剤は最も広く使用されている製品であ るとともに、最もアレルギー性接触皮膚炎になりやすい製品でもある。アレルギ ー性接触皮膚炎になると、一旦皮膚炎の症状が治まっても、再度酸化染毛剤を使 用すれば再発する可能性が高く、また、そのまま毛染めを続けていると、症状が 重篤化し得る。 酸化染毛剤の主成分である酸化染料は、アレルギーを引き起こしやすい性質 を有するが、現時点では、代替可能な成分が他に存在しないため、残念ながら、 製品の改良によって直ちにリスクの低減を図ることは困難である。そのため、症 状の重篤化を防ぐためには、いち早く異常に気付くこと、異常を感じたら適切な 対応をとることが必要であり、こうしたリスクや対応策について社会全体で共 有されることが重要である。 以上のことを踏まえ、消費者庁及び厚生労働省は、毛染めによる皮膚障害の重 篤化を防ぐために次の点について取り組むべきである。

1.消費者庁長官及び厚生労働大臣への意見

消費者が酸化染毛剤やアレルギーの特性、対応策等を理解し適切な行動が とれるよう、以下の事項について様々な場を通じて継続的な情報提供を実施 すること。

(酸化染毛剤やアレルギーの特性) ○ ヘアカラーリング剤の中では酸化染毛剤が最も広く使用されている が、主成分として酸化染料を含むため、染毛料等の他のカラーリン グ剤と比べてアレルギーを引き起こしやすい。 ○ 治療に30日以上を要する症例が見られるなど、人によっては、アレ ルギー性接触皮膚炎が日常生活に支障を来すほど重篤化することが ある。 ○ これまでに毛染めで異常を感じたことのない人であっても、継続的 に毛染めを行ううちにアレルギー性接触皮膚炎になることがある。 ○ アレルギーの場合、一旦症状が治まっても、再度使用すれば発症し、 次第に症状が重くなり、全身症状を呈することもある。 ○ 低年齢のうちに酸化染毛剤で毛染めを行い、酸化染料との接触回数 が増加すると、アレルギーになるリスクが高まる可能性があると考 えられる。

(対応策等) ○ 消費者は、セルフテストを実施する際、以下の点に留意すべき。 ・テスト液を塗った直後から 30 分程度の間及び 48 時間後の観察が必要 (アレルギー性接触皮膚炎の場合、翌日以降に反応が現れる可能性が 高いため、48 時間後の観察も必要)。 ・絆 ばん 創 そう 膏 こう 等で覆ってはならない(感作を促したり過度のアレルギー反 応を引き起こしたりするおそれがあるため)。 ○ 酸化染毛剤を使用して、かゆみ、赤み、痛み等の異常を感じた場合 は、アレルギー性接触皮膚炎の可能性があるため、消費者は、アレ ルゲンと考えられる酸化染毛剤の使用をやめる、医療機関を受診す る等の適切な対応をとるべき。

2.厚生労働大臣への意見

(1)製造販売業者及び関係団体への周知徹底等 消費者にリスクを回避するための行動を促すため、製造販売業者から消 費者に対し、1.に示した酸化染毛剤やアレルギーの特性、対応策等を伝 えられるよう、以下のことを行うこと。

○ 製造販売業者及び関係団体に対し、例えば、警告・注意を守らない ことによって具体的にどのような状況が発生し得るか、なぜ毎回セ ルフテストが必要なのかなど、リスク等が消費者に分かりやすく伝 わるような表示や情報提供の内容を検討するよう促すこと。 ○ また、特に安全に関する重要な情報は製品を陳列した際に正面とな る面に表示したり、症例写真など、より具体的に伝わる情報を整理 してウェブサイト上に掲載したりする等、リスク等が的確に消費者 に伝わるような伝達手段について検討するよう促すこと。

(2)理美容師への周知徹底等 関係団体に対し、様々な機会を捉えて繰り返し学習する機会を設けるな どにより、以下について、理美容師に対して継続的に周知するよう促すこ と。

○ 理美容師は、1.に示した酸化染毛剤やアレルギーの特性、対応策 等について確実に知識として身に付けること。 ○ 理美容師は、毛染めの施術に際して、次のことを行うこと。 ・コミュニケーションを通じて、酸化染毛剤やアレルギーの特性、対応 策等について顧客への情報提供を行う。 ・顧客が過去に毛染めで異常を感じた経験の有無や、施術当日の顧客の 肌の健康状態等、酸化染毛剤の使用に適することを確認する。 ・酸化染毛剤を用いた施術が適さない顧客に対しては、リスクを丁寧に 説明するとともに、酸化染毛剤以外のヘアカラーリング剤(例えば染 毛料等)を用いた施術等の代替案を提案すること等により、酸化染毛 剤を使用しない。

(3)セルフテストの改善の検討 セルフテストの実施により、消費者自身が毛染めによる皮膚障害の発症 の可能性があることに早期に気付き、症状の重篤化を未然に防ぐことがで
きると考えられることから、消費者が実施しやすいセルフテストの方法等 の導入の可能性を検討すること。

引用先▼消費者庁ホームページ
http://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_008/pdf/8_iken.pdf


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